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第2章 母と息子

「なぁ？　あんただって、ダンナに逃げられてずっと男いなかったんだろ？　大人になっていく息子を見て、どう思った？」

リュイはぼんやりとアルベリオの顔を見つめてくる。

「ええ……あの人より、ずっと綺麗で、格好良くて……時々、一緒に寝たいと思う夜もあったわ……」

「聞きたくない！」

アルベリオの悲痛な声に、母親はぴたりと口を閉じた。
ただただ、ひたすらに悲しそうな目をしている。