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第3章 二十人殺し

すでに朦朧としていた男は、ミュカが体を離すと同時に崩れ落ちた。

「……あぁ？　もう精気尽きちゃったのかよ。持久力ないなぁ。これからいろいろ聞くところだったのに」

男は目を見開いたまま床に頭を打ち付けて静かになった。
もう心臓は止まっている。

ミュカは興味無さそうに乱れた髪を撫でとかした。
裸体の上にそのままマントを羽織る。

「もうすぐ会えそうだな、アルベリオ」

ミュカは嬉しそうに笑って部屋を出ていく。
死体には目もくれない。