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第19章 一緒にしないで

女のあたしは、この人が２人を誑かしてるとすぐに気付く。

だけど、蓮くんとヒメは……

本当に優香さんが好きだから……

きっと心から優香さんを信じているんだ。


「……今まで、偶然だと思っていたけど……
バッタリ出会ったりしてたのは、全部待ち伏せだったんですね？」

「そうよ。
最近、いきなり美和ちゃんが姫宮くんに近付きだしたから、警告しなきゃと思って」

「……あんなに頻繁にヒメを誘ってたら、いずれ蓮くんにバレて自滅しますよ」

「大丈夫よ」


優香さんは微笑む。


「私が姫宮くんを誘ってる放課後
いつも彼は一生懸命部活に励んでるから」

「………っ」


許せない……

悔しくて悔しくて

その言葉を聞いたあたしは、もう目に溢れる涙を止めることはできなかった。