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片想いの行方
第32章 選択、そして決断の先に
.。.:* side 優香 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*
「さ~すがに、この世にひとつも無いっていうのは、言い過ぎなんじゃありません?」
………彼がここから去っていった後
入れ替わるように、姉の麗子が近付いてきた。
「……盗み聞き?」
「あらっ。
人聞きの悪いこと言うわねー。
珍しく可愛い弟が頼んできたもんだから、フォローしに来てあげたのよ」
「…………」
「まぁ、ほんとのこと言うと
あいつから電話がかかってくる前に、気になって尾行してきたんだけど♡」
麗子は吸っていた煙草を灰皿に入れると、私の横に並んで座った。
そして、手に持っていたコンビニの袋の中から、缶ビールを取り出す。
「はい、餞別。
高校生のガキには出来ない発散方法が、うちらにはあるわよ♡」
「……私達が飲めるようになったのも、今年からでしょ」
「いいからいいから。
私なんて二日酔いに迎え酒よ。優しい友人に感謝しなさい」
麗子は強引に私の手の中に缶ビールを置くと、自分のビールのフタをあけた。
……姉弟だけあって
こんな風に遠慮なく来るところ、そっくり。
「さ~すがに、この世にひとつも無いっていうのは、言い過ぎなんじゃありません?」
………彼がここから去っていった後
入れ替わるように、姉の麗子が近付いてきた。
「……盗み聞き?」
「あらっ。
人聞きの悪いこと言うわねー。
珍しく可愛い弟が頼んできたもんだから、フォローしに来てあげたのよ」
「…………」
「まぁ、ほんとのこと言うと
あいつから電話がかかってくる前に、気になって尾行してきたんだけど♡」
麗子は吸っていた煙草を灰皿に入れると、私の横に並んで座った。
そして、手に持っていたコンビニの袋の中から、缶ビールを取り出す。
「はい、餞別。
高校生のガキには出来ない発散方法が、うちらにはあるわよ♡」
「……私達が飲めるようになったのも、今年からでしょ」
「いいからいいから。
私なんて二日酔いに迎え酒よ。優しい友人に感謝しなさい」
麗子は強引に私の手の中に缶ビールを置くと、自分のビールのフタをあけた。
……姉弟だけあって
こんな風に遠慮なく来るところ、そっくり。