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片想いの行方
第38章 最後に、もう一度
* * *
並木通り沿いにある、いつものカフェに入る。
あたしはココアで、アンナは甘くないカフェオレ。
このメニューは、いつも同じだった。
並木道を眺められる外の席に座ると
通りを見たアンナがいきなり叫んだ。
「あれ! 麗子さん!?」
アンナが呼んだ先を見ると
「…………!」
振り返った女性の隣りに………優香さんの姿が目に飛び込んできた。
「おっ!アンナじゃん!」
麗子さんと呼ばれたハスキーボイスの女の人は、あたし達の方に笑顔で近寄ってきた。
……わわわ!!
すっごい美人!!!
金髪のショートヘアに、真っ赤な口紅を付けて
革ジャンに細身の色落ちデニムが似合っててカッコイイ。
なによりも、め、目力すごい……
……あれ……
この目、誰かに似てる……?