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片想いの行方
第5章 デート?
「詳しいことは当日話す。
とにかくお前はその服を着て、常に笑顔でいろ。
蓮と楽しく会話できるように、何かネタ仕込んでおけ」


ざ、雑ーー!

全然アドバイスになってないじゃん!

そもそもどうやって蓮くんを……


「………!」


あ……そういえば……

昨日、土曜日の教室。

蓮くんの表情と言葉を思い出す。


“ ヒメも俺のことを嫌いだろうからな ”

“ 分かり合えないんだよ、俺達は。
今も…… きっとこの先もずっと ”


……蓮くんは、今のは忘れてくれって言ってて

そのまま教室を出て行ってしまったんだ。

……あの時の蓮くん、冷たい目をしていた。


ヒメの事が好きじゃない

ヒメも蓮くんの事が嫌い?


2人の間に何かがあるんだろうか。

でも、現にヒメはあたしの恋に協力してくれている。

今だって、課外授業の時に蓮くんと絡む気でいる。

なのに何故……?



「おい、なに放心してんだよ」


ハッと我に返る。

頭の中でグルグル考えていたあたしを、ヒメがじっと見ていた。


「ご、ごめん。……えっと……」


どうしよう。

聞いてもいいのかな?

でも、蓮くんには忘れてって言われたし……

と、その時



「姫宮くん」



突如、あたしの後ろから高い声が聞こえてきて

振り返ると

1人の女性が、ヒメを見つめて立っていた。
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