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片想いの行方
第46章 朝の7時と、夜の9時

会社の前のメイン通りを、ひたすら真っ直ぐ走って

いつものように、途中にある外資系のスーパーの中へ入る。


夜の9時があと20分と迫ってる今、もう考えてる暇は無いし

好きだったはずの、献立を思い浮かべることさえも、飽きてしまったから

並んだ食材を、適当に買い物カゴへと放りこんでいく。


レジでいつものカードを出して、会計を済ますと

再びメイン通りに戻り、早足で前に進んでいった。


冷たい風が容赦なく吹き付ける中

クリスマスまで1ヶ月という世間では、行き交う人々も心なしか浮足立っているように見える。


「…………っ」


………ただ私が、そう見えてしまうだけ。


他人の幸せが羨ましくて


周りを一切見ずに、ひたすら目的地へと急いだ。

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