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片想いの行方
第48章 2人の夜

「………何してんの」


声がしたドアの方に振り返ると

部屋着に着替えて、ミネラルウォーターを持ったヒメが立っていた。

まだ少し濡れた髪が、星空の中で淡く光っている。


「勝手にごめんね。
目に入っちゃって、つい……」

「…………」


リビングの中央に座った私を、ヒメは無言で見つめていたけど

そのまま近くのソファまで来て、腰を下ろした。

私はちょっと興奮気味でヒメに話しかける。


「これ、ずっと見てたら、たまに星が流れるんだけど!」

「流星スイッチってのがあるんだよ。
ONにしとくとランダムに流れる」

「え~!すごい最新だね~!
私3回も見ちゃったよ」

「……最新ではないだろ」


ペットボトルのフタを閉めて、ヒメも天井に目をやる。

しばらくそうして、お互い無言のまま星を眺めていた。
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