この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
片想いの行方
第53章 彼の心

「……ヒメ……!」


前にも来た公園のベンチに座ると、後ろから美和の声が聞こえてきた。

俺の姿を見つけて、早足で俺の元へ近寄ってくる。


「…………」


外灯に照らされた美和の顔は、泣き過ぎてぐちゃぐちゃだった。


「……ヒメ……私の為に……
全然知らなかったよ……」


体が密着するくらい、美和は俺のすぐ隣りに座った。


「……総力戦だよ。用意周到だろ?」

「……うん……!」


何度も頷く美和を見て、高ぶった感情が少しずつ治まっていく。


「お前、あんな気持ち悪い奴とよく2年も一緒に居れたな」

「……朝と夜だけだし、慣れちゃってた……」

「本当にメシ作る以外、何もされてねぇんだろうな?」

「……!されてないよ!」


美和が真っ直ぐ俺を見て答えたから

気付かれないように、ほっと胸を撫で下ろす。


「お前の味わってきた苦しみに比べたら、微々たる制裁だけど。
……少しは、スッキリした?」


この質問に、もう一度美和が頷いてくれたらそれでいいと思っていた。


だけど



「………うん。
もう、超~~~スッキリ!!」


「…………!」



あの頃と同じ口調で叫んだ美和は


予想を遥かに超えて


満面の笑みを俺に見せた。

/798ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ