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片想いの行方
第59章 弱さと痛み

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美和の一言が、俺の中の何かを外した。


美和を抱きしめて、突き上げる度に

痺れるような快感が全身を貫く。

……ずっと忘れていた美和の体。

心地良いとか、安らぎなんて感覚じゃない。

あの頃よりも神掛けて美しくなったその身体に、俺は溺れないように必死だった。


「……あ…んっ……や、いや……」


仰け反る美和の体を、さらに強く引き寄せる。


「……れ、蓮く……待っ……!」

「もっと強くって言っただろ」

「……っ で、でも私もう……
……あ……や…ああ……っ」 


もっていかれそうになるほどの締め付けで、美和が何度もイってるのには気付いていたけど

俺は自分の欲望を止める事が出来なかった。


「……………っ」


壊れ物を扱うように、優しくしたい。


こうして美和を抱けるのが、奇跡に近いんだ。


まだ揺れてる美和の心が傷付かないように、大事にしたい。


だけど


「………っ 蓮くん………」


耳元で、美和の甘い声が響く。


優しくしたいという願いに逆らうように


めちゃくちゃにしてやりたいという欲望が渦巻く。


爆発しそうな感情が入り乱れて、いつもの冷静さは完全に失われていた。
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