この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
片想いの行方
第62章 過去と未来
………………………………………………
………………………………………………
「……美和!」
羽田空港出発ロビー。
携帯片手に私の姿を見つけた蓮くんが、手を挙げた。
「……蓮くん……」
すらっとしたスーツ姿で背の高い彼は、どこにいてもひと際目立つ。
私が近付くと、蓮くんは携帯を切った。
「驚いたよ、突然見送りに来てくれるっていうから。
やっぱりうちに来てから一緒に………」
私の顔を見て、蓮くんが言葉を止める。
腫れた目を一晩中冷やしていたけど、無理だった。
「……美和……」
フライトまであと1時間。
ギリギリまで悩んでいたから、こんな時間になってしまった。
「…………っ」
彼に伝えるなら、今しかない。
なのに
言葉が出てこない。
………………………………………………
「……美和!」
羽田空港出発ロビー。
携帯片手に私の姿を見つけた蓮くんが、手を挙げた。
「……蓮くん……」
すらっとしたスーツ姿で背の高い彼は、どこにいてもひと際目立つ。
私が近付くと、蓮くんは携帯を切った。
「驚いたよ、突然見送りに来てくれるっていうから。
やっぱりうちに来てから一緒に………」
私の顔を見て、蓮くんが言葉を止める。
腫れた目を一晩中冷やしていたけど、無理だった。
「……美和……」
フライトまであと1時間。
ギリギリまで悩んでいたから、こんな時間になってしまった。
「…………っ」
彼に伝えるなら、今しかない。
なのに
言葉が出てこない。