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片想いの行方
第11章 悩んで揺れて、また悩む
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「え? じゃあその蓮くんの水泳教室、早速来週の日曜から始まるわけ?」


終業式の帰り道。

駅に向かって歩いてる途中で、アンナが振り返る。


「なんか本当に急展開だねー!」

「……うん。
でも2人きりじゃなくて、小学生が10人くらいいるんだって」

「それでも引っ込み思案な美和が、それだけ進展したんだからマジですごいよ」


滅多に褒めないアンナが、瞳をキラキラさせて笑ってくれた。

今日で1学期が終わり、明日から夏休みになる。

あの課外授業から、1週間が経った。




……一昨日の夜。


携帯のメール着信画面に出た “ 蓮くん ” の名前を見て

リビングのソファでゴロゴロしていたあたしは飛び跳ねた。


“ 来週の日曜、午後2時から。
場所と持ち物添付するから、分からない事があればメールして ”


その文章を、何度も読み返す。

……蓮くん……

ほ、本当に教えてくれるの……?

あたしは胸がドキドキして、どうしたらいいか戸惑った。

でも、2人きりじゃないし……

蓮くんがいいなら、いいのかな……

彼女がいるって知ったのに、どうしても頭から蓮くんの笑顔が離れなくて

ズキッと痛む心に気付かないふりをして

蓮くんに了解って返信した。
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