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異常性愛
第29章 相克
『今から真美ちゃんと話します。
出てきた結論に先生は異論を唱えない。
それでどうですか?』
『わかった。それでいい。
そうしてやってくれんか。』
『勝手 言いますが、許してください。』
私は頭を下げた。
『大輔クン、真美を頼む。
ところで子供は?
いつ、産まれるんだ?』
『来年の夏の初めぐらいでしょうか。』
『そうか・・・。
元気に出てくるといいな。』
私に子ができることに亭主は複雑な思いでいるのだろう。
言葉にいつもの傲慢さが無い。
『そうだ・・・・これ。』
私は胸ポケットから毛羽立ったケースを出した。
『こんな高価な物 受取れません。』
『今までの詫びだよ。』
違う。
これには亭主の別の意思が込められている。