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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
スズキツトムはりえに仕事を依頼した。
「個人的な感情で依頼します。」
彼はりえにそう言った。

りえは戸惑い困惑の表情を浮かべていた。

ツトムはニヤリと笑ながら
「やっぱり好きな人と仕事をしたいし、優位に立ちたい。でも、それを理由に強制的に自分のものにしたいなんて思わないから。僕は心が欲しいからね。」

りえは、ストレートなツトムに好感を持った。

男としてでなく、人として好感を抱いた。


タクヤはりえと過ごす時間を作っていた。
ほんの少しでもりえに会いたかったからだ。

りえは、仕事上と、子供の学校の関係で引っ越す訳には行かなかった。

タクヤは承知していた。

仕事と育児をしなければならないりえは
時間的余裕も少なく、タクヤに会いに出掛ける余裕はなかったのだった。

タクヤもそれを理解し、りえの元に自分が訪れていた。

やはり、りえを近くに感じていると仕事も、体調もよくなる。
身体に力が漲る気がするのだった。


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