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第5章 お買い物

「あの、センパイもスーパーで買い物するんですね」

奈緒姫が尊敬の眼差しを向けてくる。
引かれるかと思ったけど、そうじゃなくてよかった。

「うちの母さんは家事能力が壊滅的だからね」

食事はお総菜とか出前が多い。
母親は深夜まで残業の時もあるから仕方ないけど。

スーパーに入ると、お馴染みのジャンジャンバリバリな音楽が流れていた。
特売日のせいか人が多い。

「センパイ！　今日は卵が８８円なんですよ！」

奈緒姫は意気込んで通路を進む。