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少年悪魔
第11章 伝わる想い



「…どこに行くんですか」
繭が礼也に硬い声で聞いた。片手は相変わらず繋がれたままだ。
「さあ」
礼也が楽しそうな声でとぼける。
歩けば歩くほど人が少なくなっている気がして、繭は不安に駆られた。
「そういえばさ」
ぴたりと礼也の歩みが止まり、繭もその動きに合わせて立ち止まる。
「繭ちゃん、また気配が薄いんだけど、ハルとはまだ仮マーキングしかしてないんだね。元気なかった理由は、ハルと上手くいってないとかかな?」
言われて繭の顔が熱くなる。
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