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少年悪魔
第15章 苦悩
出来なければ死ぬだけだと、続けられた遥斗は更に顔を歪ませて、唇を噛み締めた。


――どうして。


どうして自分は悪魔なのだろう。
ただの人間として、生を受けなかったのだろう。
どうして好きな女の子を抱くことに、こんなにも苦しむのだろう。
やっと想いが通じた彼女を抱きたい。
他の悪魔から守ってあげたい。
だけど。
抱き続けたら、繭は死んでしまう。
繭を死なせたくない。
ならば、自分は繭を諦めて抱きたい気持ちを我慢するしかないが、自信がない。
ぐるぐると、遥斗の中で様々な気持ちが交錯する。
遥斗はふらふらとした足取りで、自室に入っていった。
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