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少年悪魔
第9章 苛立つ心
「あ、いいね。てか、高校の学祭ってなんかわくわくするよね。中学って美術の時間に書いた絵とか、習字の展示だけだったし」
「私、合唱がメインだったよー。全学年クラス毎に順番にステージで合唱していくの。だから高校の学祭で喫茶店とかやるのちょっと憧れなんだよねー」
話している間にクッキーはなくなり、残ったのはそのクッキーを入れていたタッパーだけだった。
「ね、そういえばさ」
タッパーを片付けながら、雛乃が楽しそうな目つきになった。
「繭とハルって、付き合ってるんだよね?」
「…………は?」
声を潜めて訊いてくる雛乃に、繭はぽかんと口を開けた。
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