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私と絵のぐと
第2章 月
「綺麗な月…。」
空を見上げるとビルの隙間から満月が見えた。
夜空は白黒で、私の心に馴染んでくれる。
月は、悲しく見えた。
私は、こんな月を見ていると自然と足が止まっていた。
「ねぇ。月見てるの?」
え…?誰…?
月明かりに照らされたひとりの男がこちらを見ていた。
「ひっ!!!」
知らない人に声を掛けられたことに驚きを隠せない。
「ふっ!なにその反応!俺も月見てた。
そしたら、あんたも月見てたんだよ。
ねぇ。今度、ここの個展見にきてよ。絶対。」
名刺ほどの小さな紙を渡してきた。
いきなり、会ったばかりの女に何を言っているんだろうか。
「はぁ…。」
「なに?乗り気じゃないね。
絶対気に入るはず。あんた…悲しいことあった?」
なに?!この人は!
土足で踏み込んでくる!
「まぁ…。色々と…。」
「ふーん。
月って太陽にてらされて、光って見えるんだよな。
なんか…不思議だな。
………っと!
その個展、明後日までだから。んじゃ!」
何だったんだろう。
手には個展の場所が書いてある地図と画家の名前。
「須崎瑠晴…。…誰?」
空を見上げるとビルの隙間から満月が見えた。
夜空は白黒で、私の心に馴染んでくれる。
月は、悲しく見えた。
私は、こんな月を見ていると自然と足が止まっていた。
「ねぇ。月見てるの?」
え…?誰…?
月明かりに照らされたひとりの男がこちらを見ていた。
「ひっ!!!」
知らない人に声を掛けられたことに驚きを隠せない。
「ふっ!なにその反応!俺も月見てた。
そしたら、あんたも月見てたんだよ。
ねぇ。今度、ここの個展見にきてよ。絶対。」
名刺ほどの小さな紙を渡してきた。
いきなり、会ったばかりの女に何を言っているんだろうか。
「はぁ…。」
「なに?乗り気じゃないね。
絶対気に入るはず。あんた…悲しいことあった?」
なに?!この人は!
土足で踏み込んでくる!
「まぁ…。色々と…。」
「ふーん。
月って太陽にてらされて、光って見えるんだよな。
なんか…不思議だな。
………っと!
その個展、明後日までだから。んじゃ!」
何だったんだろう。
手には個展の場所が書いてある地図と画家の名前。
「須崎瑠晴…。…誰?」