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監禁DAYS
第5章 今だから言わせて

 ゆるりと乳輪を撫でる。
 女の乳房ってなんでこんな弱々しく感じるんだろう。
 強く押しただけで痕になり、軽く引っ掻いたら傷を残す。
 なら、乳首をもいでしまえば……
 真っ赤に染まる白い肌を想像して、俺は首筋の毛が逆立つのを感じた。
「い、ち……ろ」
 怯えの混ざった声。
 美月は誘いながらも痛みを怖がっていた。
「指で千切って欲しい? 歯で噛み千切って欲しい? 好きな方でやってやるよ」
 目が俄に大きく開かれる。
 ああ。
 人をいたぶる快感てのは毒だ。
 お互い良いことなんてありゃしない。
 少しでも捻って歪む顔を眺める。
「ああ、でも……自分でやるのもいんじゃね?」
 ぞくぞくと。
 妄想も愉悦。
 いいな、それ。
 見てみたい。
「……やだ、一郎がやって」
 美月がすがりつく。
「自分で空けたんだろ。じゃあ取るのも自分でいいじゃねえか」
「いじわるしないで」
「好きだろ、意地悪」
「やだぁ……」
 子供みたいに泣き出してしまう。
 おいおい。
 乳首を千切れって泣く女がいるかよ。
 だが、あまりに可哀想な表情をするので、上がっていた熱も醒めた。
「そうか。やっぱ今回もダーリンでいっか。恋人とじっくり楽しめよ」
 銃を取りに立ち上がろうとする脚を、美月が噛んで引き留めた。
 噛まれたといっても生地の部分だ。
 首を伸ばして犬みたいに。
 うわ。
 やべえ。
 涙に濡れた目で必死に食らいついてる。
「ほねひゃい」
 離してから言えよ。
 美月の顎を強く掴んで外す。
 血が混ざった唾液が落ちた。
 舌を噛んだばかりなのに無茶をして。
 血のシミを一瞥する。
「一郎の好きにしていいから……思いっきり乱暴にしてくれるなら何でもいいから。いかないで」
 お前、アブノーマルを強要される気持ちわかってるのか。
 痛みをくれなんて。
 でも、出来うる。
 ムカつくことにそれに気づかされてしまった。
 まあ、人を殺すことを仕事にしているのだ。
 それに比べれば当然かもしれない。
 だが、それが嗜好になるとは。
「痛くすればなんでもいいのか?」
「え?」
 固まる美月の細い首を絞める。
「か、は……」
 それから半分勃起した自身を取りだし美月の下着をずらして押し当てる。
「寸前で離してやるから」
 喋れない美月を容赦なく貫いた。
 ぎちり、と鈍い音がした。
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