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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第5章 ☆♯03 SceneⅢ(SeaSide~海辺にて~)☆
「ごめんなさい―」
返事は、力なく床に向かって零れてゆく。
それは返事ならぬ詫びの言葉であった。
美月は、これでもう幾度めになるかしれない後悔の念をひしひしと味わった。
―来なければ良かった。
心からそう思う。
やはり、自分は来るべきではなかったのだ。
マンションで海に行こうと誘われた時、何も言えなかった。一旦は断るつもりだったのに、晃司があまりにも落胆したようなのを見て、つい承諾してしまったのだ―。
返事は、力なく床に向かって零れてゆく。
それは返事ならぬ詫びの言葉であった。
美月は、これでもう幾度めになるかしれない後悔の念をひしひしと味わった。
―来なければ良かった。
心からそう思う。
やはり、自分は来るべきではなかったのだ。
マンションで海に行こうと誘われた時、何も言えなかった。一旦は断るつもりだったのに、晃司があまりにも落胆したようなのを見て、つい承諾してしまったのだ―。