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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第6章 ☆♯04 SceneⅣ(情炎~JOUEN~)☆
美月はゾッとした。車に乗ったときに手渡されたコーヒーには、眠り薬が混入していたのではないか。そういえば、ひと口飲んだときに奇妙な味がしたし、最初から蓋が開いていたのも不自然だった。
「お、降ろして、降ろして下さい」
美月は呟いた。
「今すぐに車を停めて。さもなければ、大声を出して人を呼びます」
やがて、ほどなくして晃司が急ブレーキを踏み、車は美月の望みどおり停まった。