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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第6章 ☆♯04 SceneⅣ(情炎~JOUEN~)☆
両手首を褥に縫い止められたままの美月の前で、晃司は無情にも取り出したばかりの紙を真っ二つに破いた。これでもかと言わんばかりに幾度も引き裂き、散り散りにするその様は鬼気迫っていて、美月はその形相の凄まじさに息を呑んだ。
「さっきの紙が何だったかを知りたいか?」
笑みさえ浮かべて問われ、美月は表情を凍りつかせた。
「まさか―」
声もない美月に向かって、晃司は余裕の笑みで応えた。