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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第6章 ☆♯04 SceneⅣ(情炎~JOUEN~)☆
―この男は狂っている。
なまじ整った面立ちだけに、憑かれたような瞳で狂ったように紙を引き裂いてゆく姿は凄絶なものがある。
美月は恐怖がちりちりと背中を這い上がるのを感じた。
「俺は、美月がもう少し頭の回転が良いと思ってたんだがな、少し買い被りすぎたかな?」
晃司は歌うような口調で愉しげに言った。
「これでもう、俺たちの契約を証明するものは何もない。幾らお前が何を言ったところで、誰も信じやしないさ」
なまじ整った面立ちだけに、憑かれたような瞳で狂ったように紙を引き裂いてゆく姿は凄絶なものがある。
美月は恐怖がちりちりと背中を這い上がるのを感じた。
「俺は、美月がもう少し頭の回転が良いと思ってたんだがな、少し買い被りすぎたかな?」
晃司は歌うような口調で愉しげに言った。
「これでもう、俺たちの契約を証明するものは何もない。幾らお前が何を言ったところで、誰も信じやしないさ」