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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第6章 ☆♯04 SceneⅣ(情炎~JOUEN~)☆
晃司にとっては幸いなことに、本来であれば、彼の致命的な不祥事となるはずのこのアクシデントはマスコミに嗅ぎつけられることはなく、事件は隠密裡に処理することができた。病院関係者には治療費だけでなく、会社の方から〝寄付〟という名目で莫大な金が支払われた。言わずと知れた、口止め料である。
発見が早く、処置が適切だったため、美月は辛うじて一命は取り止めた。元々、傷はさほど深くはなかったのだ。ただ予想外に出血が多く、大事を取って一週間ほど入院することになった。
発見が早く、処置が適切だったため、美月は辛うじて一命は取り止めた。元々、傷はさほど深くはなかったのだ。ただ予想外に出血が多く、大事を取って一週間ほど入院することになった。