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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第8章 ☆♯05 SceneⅤ(AnniverSarY~記念日~)☆
「でも、何もないって感じじゃないよ。俺じゃ全然頼りにならないかもしれないけど、これでも一応、もう社会人だからね。良かったら、相談に乗るけど」
美月はいっぱしの口をきくようになった勇一を見て、微笑んだ。
この五年の歳月は美月を変えたように、勇一をもすっかり変えたようだ。かつてまだニキビ跡のわずかに残るあどけなさすら漂わせていた十五歳の少年は、今、逞しい二十歳の青年となって美月の前に立っていた。
美月はいっぱしの口をきくようになった勇一を見て、微笑んだ。
この五年の歳月は美月を変えたように、勇一をもすっかり変えたようだ。かつてまだニキビ跡のわずかに残るあどけなさすら漂わせていた十五歳の少年は、今、逞しい二十歳の青年となって美月の前に立っていた。