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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第8章 ☆♯05 SceneⅤ(AnniverSarY~記念日~)☆
更にそれから一ヵ月が経った。
アパートの前の細い道端にも、可憐な秋桜(コスモス)が咲き、時折、風に揺れている。
その日は、美月の二十六歳のバースデーだった。ひと月前にひとたびは気まずくなったものの、勇一との関係は特に変わることもなく、日々は平穏に流れている。
季節はうろつい、もう晩秋と呼べる季節になった。朝晩は、ぐっと冷え込む日があり、冬の到来が近いことを予感させる。美月が勇一のために編んだセーターが活躍する季節になったのだ。
アパートの前の細い道端にも、可憐な秋桜(コスモス)が咲き、時折、風に揺れている。
その日は、美月の二十六歳のバースデーだった。ひと月前にひとたびは気まずくなったものの、勇一との関係は特に変わることもなく、日々は平穏に流れている。
季節はうろつい、もう晩秋と呼べる季節になった。朝晩は、ぐっと冷え込む日があり、冬の到来が近いことを予感させる。美月が勇一のために編んだセーターが活躍する季節になったのだ。