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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第8章 ☆♯05 SceneⅤ(AnniverSarY~記念日~)☆
ハングル語についてあまり知らない美月でも、辛うじて判る。それは、韓国語で〝あなたのことをこよなく愛し、大切にする〟という意味合いがある言葉だ。勇一の祖国の言葉―。
そのひと言は、一滴の水となり、美月の乾いた心をゆっくりと潤してゆく。
美月は勇一の腕の温もりに包まれて、幸せの涙を流した。
満月が母なる女神のごとく、地上のあらゆるものに惜しみない光を降り注いでいる、そんな夜の出来事だった。
そのひと言は、一滴の水となり、美月の乾いた心をゆっくりと潤してゆく。
美月は勇一の腕の温もりに包まれて、幸せの涙を流した。
満月が母なる女神のごとく、地上のあらゆるものに惜しみない光を降り注いでいる、そんな夜の出来事だった。