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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第9章 ♯06 SceneⅥ Autum Park
 それは、怖ろしい考えたくもないことだった。
―嫌だ!!
 美月は震える両手を膝の上で固く握りしめた。あんな卑劣な男にそっくりな子どもなど、美月にとって絶対に認めてはならない存在だ。
 その時、少し苛立ったような声が物想いに沈む耳を打った。
「―速見さん、速見さん!?」
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