この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第9章 ♯06 SceneⅥ Autum Park
「美月さんと俺の母親とは、事情は違う。でも、美月さん。俺が自分で言うのも変だけどさ、お袋のその話を聞いた時、俺はお袋のことをとても強い女性だと思ったんだ。そんなにしてまで姉の―我が子の生命を守り抜こうとしたお袋を誇りに思ったよ」
勇一は、話の終わりにそう言った。
―お腹の子の人生は誰のものでもない、この子自身のものなんです。
勇一の母の言葉は、美月の心を強く揺さぶった。だとすれば、美月が今、考えていることは、どれだけ罪深く怖ろしいことだろう!
勇一は、話の終わりにそう言った。
―お腹の子の人生は誰のものでもない、この子自身のものなんです。
勇一の母の言葉は、美月の心を強く揺さぶった。だとすれば、美月が今、考えていることは、どれだけ罪深く怖ろしいことだろう!