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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第10章 ♯07 SceneⅦ(Christmas Calender)
 刹那、突然に勇一の屈託ない笑顔が瞼に甦った。
―生んでやれよ、俺が側についていてやるから。ずっと見守ってるからさ、なっ?
 美月がお腹の子を生もうかどうしようかと躊躇していた時、晃司はそう力強く言って、美月を励まし背を優しく押してくれた。
 あのひと言が、美月を〝母〟にしてくれたのだともいえる。
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