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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第10章 ♯07 SceneⅦ(Christmas Calender)
額田は、どんなときでも顔色一つ変えることがない。晃司でさえ、あの男の取り乱した様を一度は見てみたいと思う始末だ。全く憎らしいほどに物事に動転することがない。もっとも、秘書としては彼のその資質は最適ともいえるが。
むろん、メールは部屋にいても送ることはできるが、女将に逢って何か滋養のある食べ物(メニユー)を美月のために作らせ、部屋まで届けるように頼むつもりであった。