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第3章 休暇 そしてはじまり

もう既に紗江の心は完全に掴まれていた。

でも、好きになってはいけないと言われてしまった。

紗江はこの言葉を胸に、真剣になってはいけないと言い聞かせた。

次までの繋ぎ。
頭では完全に理解した。


年が明けた。

例年と変わらぬ、家族と過ごす年明け。
紅白を見て、アイドルグループのカウントダウンライブで年が明ける。

どこにもいかず、ダラダラと過ごす、寝正月という言葉がぴったりだ。

27歳女子とは程遠い年明けとなった。