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ねぇ、しよっ!
第5章 指
ふと、正気に戻った千尋の目の前に、徹の手があった。
『ふやけちまったよ(笑)千尋、見てみろよ、俺の白魚のような指先が、ふやけてシワシワ、ほら!(笑)』
手を見せながら、もう一方の手で頭をなでるマスター……いや、徹だ。
千尋の頭の中をマスターが次々にフラッシュバックする!
『嫌あーーっ!助けてぇーっ!!』
あたしは咄嗟に徹に背を向け、丸くなって、耳を塞いで固まった。
目をつぶっても、耳を塞いでも、マスターが次々に浮かび上がり、感触まで蘇らせる。
鮮明に映る、マスターの指…マドラーを持つ指先、サラダを盛る箸と、添える指…
あたしの涙を拭ってくれた指…
そして、優しくあたしの肌に滑らす指…
『徹、ごめん!今夜は帰る!』
あたしは部屋を飛び出した。
『ふやけちまったよ(笑)千尋、見てみろよ、俺の白魚のような指先が、ふやけてシワシワ、ほら!(笑)』
手を見せながら、もう一方の手で頭をなでるマスター……いや、徹だ。
千尋の頭の中をマスターが次々にフラッシュバックする!
『嫌あーーっ!助けてぇーっ!!』
あたしは咄嗟に徹に背を向け、丸くなって、耳を塞いで固まった。
目をつぶっても、耳を塞いでも、マスターが次々に浮かび上がり、感触まで蘇らせる。
鮮明に映る、マスターの指…マドラーを持つ指先、サラダを盛る箸と、添える指…
あたしの涙を拭ってくれた指…
そして、優しくあたしの肌に滑らす指…
『徹、ごめん!今夜は帰る!』
あたしは部屋を飛び出した。