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あなたとふたり
第20章 このまま永遠に。
優ちゃんが尊君と話をしてくると言って
出て行ってからもう…4時間。
私たちは身動きが取れないまま
康太の家で優ちゃんが帰ってくるのを待っていた。
「…康太。優ちゃん、遅いね…」
「もうすぐだよ…」
かれこれこんな会話を何度繰り返しただろう。
その時だった。
私の携帯が鳴り
それが優ちゃんからの着信だと表していた。
「優ちゃん!!?」
「…遥香。外にいる。
迎えにきた…」
私はすぐに外へと飛び出した。
「優ちゃんっ!」
私は一目散に
優ちゃんの胸へと飛び込んだ。
「遥香っっ…」
それに応えるかのように
優ちゃんがきつく抱きしめてくれる。
「尊君…だった?」
「いや…どうやらタケル違いらしい。」
少し表情を曇らせて優ちゃんは、言った。
後から出てきた康太と優ちゃんが
顔を合わせ何やら二人でアイコンタクトを取っている。
「何?二人して…?」
「遥香…お前、一度家に帰れ。
優に話がある。」
「…私、いたらできない話?」
「うん。男同士、遥香のことで」
ニコッと康太は笑う。
私の事?
少し疑問に思いながらも私は
家に一度帰った。