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秘密の香り
第11章 秘密の香り
乱れた呼吸がだんだんと戻り
ぼやけた意識がはっきりとしてくる…

「大丈夫…?」



背中をさすってくれている…



私はそっと身を離した




圭吾さんに背を向けて
目の前に広がる庭園を眺めた



このお部屋のためだけにあるのだろう



手入れが行き届き
凛とした美しい空気を放つ庭園



いまこの瞬間が
どれだけ贅沢な時間か…



「どうして…今日ここに…?」


振り向いて
圭吾さんを見つめた



「クリスマス…一緒に過ごせないけど…なんかしたくて…」



ズキン…



胸が痛んだ…





「ごめんなさい…」


「謝らないで…」



ちゃぷん…



抱き寄せられて
圭吾さんの表情が見えない…



「ありがとうございます…こんな…素敵なところ…すごく嬉しいです…」


抱きしめる腕に力がこもる…


「良かった…」



しばらくキスをしながら
温泉に浸かっていた


「のぼせちゃうね…」


手をつないで露天風呂から上がった…。


























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