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秘密の香り
第12章 秘密の痛み
圭吾さんがプレゼントしてくれた
あの練り香水…

恥ずかしさもあり
ほんの少量
耳の裏側につけただけだった

メイクの最後にドキドキしながらつけたのだ…
気付いてくれるかな…

「どうぞ」

玄関のドアが開き私は中に入った

「お邪魔します…」

言い終えた瞬間…
後ろからぎゅっと抱きしめられた

「つけてきてくれたんだね…ありがとう」

耳たぶに圭吾さんのくちびるが触れた

最初から気付いていたんだ…

胸の鼓動が早まり
ドキドキがとまらない…

「いい香り…」

圭吾さんの声が甘く響く



身体が離れて
私は靴を脱ぎ家に上がった

「そうだ、ティラミスあるよ…食べる?」

廊下を歩きながら圭吾さんが言う

「はい…」

「ソファでゆっくりしてて…」

頭を撫でられソファへと通される


ソファに座ると
喉の痛みが増していることに気付き
首元を触ると熱かった…

やだ…熱上がってるのかな…

バックからミネラルウォーターと
市販の風邪薬を取り出し
圭吾さんに気付かれないように飲んだ。




































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