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秘密の香り
第12章 秘密の痛み
寝室から圭吾さんが戻る

「桃香ちゃんはお風呂…やめといたほうがいいね」

「あの…洗面所お借りできますか…」

「うん、どうぞ…パジャマはある?」

「はい…着替えてもいいですか…?」

「もちろん…洗面所にあるタオル使っていいからね」

「ありがとうございます…」

私は洗面所へ行き
圭吾さんが用意してくれたタオルをお湯に浸した

こんな体調だし…
今夜は何もないかもしれない…
でも…

タオルで身体を丁寧に拭き
持ってきたパジャマに着替えた

そして顔を洗いメイクを落とした
お化粧落とした顔…大丈夫かな…
あまり変わらないとは思うけど恥ずかしい…

持っている中でいちばん大人っぽいパジャマを選んだが
こういう格好を見せるのはまだ抵抗がある…

リビングに戻ると
圭吾さんは本を開きソファで寛いでいた

「ありがとうございました」

「ここ…座って…」

ソファをポンポンと叩いた
あの観覧車を思い出す…

「お風呂はダメだけど足浴する?気持ちいいから…」

「何だか…お店みたいですね…」

沙穂の働くエステティック店でしか
そんなこと経験がない

「待ってて…」

またソファにひとりになった。
























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