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秘密の香り
第5章 秘密の温もり
私がなんで嘘ついたか
気付かれたかな…
まだ少し
モヤモヤとしていた
そこへ
電車が人身事故の影響で
しばらく動かないと知る
一気にざわめき立つホーム
どうしよう…
「タクシー乗ろうか?」
圭吾さんの提案で
改札を出る
タクシー乗り場は
既に長蛇の列だった
私は事故情報を調べつつ
敦に事故のこと
今はタクシーを待っていて
遅くなることをメールした
「荷物、貸して?」
圭吾さんが私の手から
ショッピングバッグを
そっと取る
そのとき
一瞬だけ手が触れた
あったかいな…
それと同時に
夢で見た圭吾さんを思い出した
「すみません、ありがとうございます…」
「いや…重そうだから…勝手にごめんね」
なんか
お互い照れてる…?
たくさんタクシーが来ていて
少し待って乗れた
私は圭吾さんに聞かれて
運転手さんに自宅近くの目印になる
小学校の場所を伝えた
やっぱり沈黙…
圭吾さんは外を眺めてる
私も
外の景色を眺める
あと3つ信号過ぎたら右折だ…
運転手さんに伝えようと
膝の上に置いていた左手を
身体の横に起き
前に身を乗りだそうとした…
身体の横に手を置いた…
圭吾さんのあたたかい手があり
私たちの手は重なった…
びっくりして…
手を離したら
圭吾さんが
そっと私の手を握った
じわっと熱く
大きな手だった
「この先、右折でいいでしょうか?」
運転手さんの声がして
圭吾さんは私の手を離した
目的地に着き
開くドア側にいた圭吾さんが降り
私も降りる
圭吾さんは
タクシー代を受け取ってくれない
「さっきはごめんね…じゃあ、気をつけて、おやすみなさい」
そう言って
タクシーに乗り込んだ
「ありがとうございます、おやすみなさい」
バタンとドアが閉まり
タクシーは行ってしまった
手…
温かかったな…
どうして…
握ってくれたの…?
私は自分で
自分の手を握り
圭吾さんを想った。
気付かれたかな…
まだ少し
モヤモヤとしていた
そこへ
電車が人身事故の影響で
しばらく動かないと知る
一気にざわめき立つホーム
どうしよう…
「タクシー乗ろうか?」
圭吾さんの提案で
改札を出る
タクシー乗り場は
既に長蛇の列だった
私は事故情報を調べつつ
敦に事故のこと
今はタクシーを待っていて
遅くなることをメールした
「荷物、貸して?」
圭吾さんが私の手から
ショッピングバッグを
そっと取る
そのとき
一瞬だけ手が触れた
あったかいな…
それと同時に
夢で見た圭吾さんを思い出した
「すみません、ありがとうございます…」
「いや…重そうだから…勝手にごめんね」
なんか
お互い照れてる…?
たくさんタクシーが来ていて
少し待って乗れた
私は圭吾さんに聞かれて
運転手さんに自宅近くの目印になる
小学校の場所を伝えた
やっぱり沈黙…
圭吾さんは外を眺めてる
私も
外の景色を眺める
あと3つ信号過ぎたら右折だ…
運転手さんに伝えようと
膝の上に置いていた左手を
身体の横に起き
前に身を乗りだそうとした…
身体の横に手を置いた…
圭吾さんのあたたかい手があり
私たちの手は重なった…
びっくりして…
手を離したら
圭吾さんが
そっと私の手を握った
じわっと熱く
大きな手だった
「この先、右折でいいでしょうか?」
運転手さんの声がして
圭吾さんは私の手を離した
目的地に着き
開くドア側にいた圭吾さんが降り
私も降りる
圭吾さんは
タクシー代を受け取ってくれない
「さっきはごめんね…じゃあ、気をつけて、おやすみなさい」
そう言って
タクシーに乗り込んだ
「ありがとうございます、おやすみなさい」
バタンとドアが閉まり
タクシーは行ってしまった
手…
温かかったな…
どうして…
握ってくれたの…?
私は自分で
自分の手を握り
圭吾さんを想った。