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あなたの面影
第2章 貴方に似た誰か
名執さんは亜理紗にも私にも全く関心がなさそうだった。
さすがにスマホを弄って会話に参加しないということはなかったが、聞いているのかいないのかわからない様子なのは一目で分かった。
視線はしょっちゅう窓の外に漂わせていた。
川面にはネオンの明かりが反射し、ゆらゆらと動いている。
その生き物のような動きをつまらなさそうに見ていた。

意識したくないのに、どうしても名執さんに意識が集中してしまう。
もう一人の男性は完全に亜理紗を狙っているのがわかり、私が上の空でも気にした様子もなかった。

こうして大して盛り上がることもなく、二時間が経過していた。

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