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あなたの面影
第6章 雨が降る金曜の夜
咥えると先から滲んでいた液の生っぽい塩味を感じる。
やり方をよく知らない私はとにかく歯が当たらないことだけに気を使う。

「んっ……」

口の中に入れて出鱈目に舌を絡めていると一仁さんが少し声を漏らした。

「痛い……ですか?」
「いや……気持ちいいよ」

私の髪を撫でながら微笑む姿は責めているときの鬼畜さがない。
少し可愛く思えるほどだった。

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