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あなたの面影
第9章 危険な罠
惚けた私の首の下に彼の腕が潜り込む。
腕枕をされながら添い寝してもらうと安らぎに満たされた。
それが今夜の恐怖をすべて忘れさせてくれる。
こうやって彼の腕に寄り添って寝てしまいたい。

「イッちゃったんだ?」

髪を撫でながら問い掛けられる。

「うん……」

答えながらキスをした。
照れ臭いけどそれが嬉しい。

「可愛かったよ」
「……ありがとう」

小さなキスを交わしながらお互いの気持ちを確かめあう。
彼の髪に指を絡ませながら首筋にもキスをする。
声を出さず、擽ったそうに笑う顔は不思議なくらいにセクシーだった。

「今日はもう寝ようか?」
「……ううん。抱いて欲しい」

素直に気持ちを伝えられた。
彼は綺麗に笑いながら私の身体に覆い被さった。

緩やかに揺れながら私たちは繋がった。
お互いの名前を呼びあいながら、果てることが目的ではないような、緩やかな結合を時間をかけて楽しんだ……

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