この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あなたの面影
第5章 願望
確かに昔はこんなに固い口調で喋ることはなかった。
聡志が消えてから私は男性と喋るとき、どうしても緊張してしまう。
無意識に丁寧に喋り、相手と距離を取ろうとしているのかもしれない。
誰にも、心の内側を覗かれたくないから……
「で? デートに誘ってきてどこに行こうって言うんだ?」
デートという言葉が私にチクリと罪悪感のような痛みを与える。
「デートじゃなくて……そのっ……一人で行っても寂しいから一緒に行ってもらいたくて」
「それがデートってもんじゃないのか? まあ、いいけど……で、どこに行くの?」
「動物園……」
聡志が消えてから私は男性と喋るとき、どうしても緊張してしまう。
無意識に丁寧に喋り、相手と距離を取ろうとしているのかもしれない。
誰にも、心の内側を覗かれたくないから……
「で? デートに誘ってきてどこに行こうって言うんだ?」
デートという言葉が私にチクリと罪悪感のような痛みを与える。
「デートじゃなくて……そのっ……一人で行っても寂しいから一緒に行ってもらいたくて」
「それがデートってもんじゃないのか? まあ、いいけど……で、どこに行くの?」
「動物園……」