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《番犬》が女に戻るとき...
第15章 オオカミさん
下着をとられたいま、彼の指の感触を防ぐのにキャミソール一枚では不十分。
スレンダーな体型である茜の胸の膨らみは大きいとは言えないものだが
それでも、引き締まった彼女の身体の中で一番の柔らかさを持つ部分にかわりない。
「……!?」
茜はじっと零の手の動きを目で追っている。
何か言いたそうな唇を噛み締め、彼の腕の中に大人しくおさまっていた。
マッサージするような…やんわりとした手つき
それを黙って続けられると徐々に身体から力が抜けていくような気がしてきた。
「…ハァ─」
だが彼女の心は反比例──
ゆるむどころか怖さと緊張でますます張っていく。
険しさが消えないその表情を、胸を愛撫しながら零は時々盗み見ていた。
「…ここ…触るよ」
「──ッ…あ‥」
胸の尖端に、布越しに触れる。
まだ硬くなっていないそこを中指で擦る。
掌で胸全体を揉みしだき、つんと出た尖端を指の先で押してみる。