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《番犬》が女に戻るとき...
第7章 誘拐
「それで、おとといの朝の茜さん見て思ったんですけど」
青崎高の男に絡まれていた彼女たちを庇い、堂々とやりあうその後ろ姿──
「似てるんです…彼に」
「…彼?」
「この人!」
女生徒が、先程のキーホルダーを指差した。
「心を閉ざしたクール系ヤクザ」
「この男に私が似てるのか…?」
「はい、そっくりです」
「わたしもっ、わたしもそう思った!」
「……っ」
私は心を閉ざしているのか…っ
そ、そんなキャラだったのか…
茜はキーホルダーの美形をじっと見た。
“ 私の眼は青くないぞ ”
私はれっきとした日本人
ちゃんと黒いからな。