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『うぅ』としか鳴けない
第12章 父の決断
お母様の思いの中の幸せと、今、娘が言う幸せのかたち?が、あまりにも違いすぎる気がしてならない。と、母は言うのだ。
頭では解っている母。
娘が自ら幸せと言うこの状況が、娘にとっての本当の気持ちなのだろうと。
しかし、灯子誕生から今日まで、母が思い描いてきたそれとのギャップに、素直に喜んであげられない母も苦しんでいる。
『優しい方なのね?』
『ええ。』
『貴女を守れる方なのね?』
『ええ。』
『幸せなのね?後悔や不安はない?』
『そうよ、幸せよ。後悔も不安もないわ。お母様、ごめんなさい…私、琢磨さんじゃないと幸せで居られないの。わかって…お母様…』
お父様と会う前に帰りなさい、と、灯子は帰された。
頭では解っている母。
娘が自ら幸せと言うこの状況が、娘にとっての本当の気持ちなのだろうと。
しかし、灯子誕生から今日まで、母が思い描いてきたそれとのギャップに、素直に喜んであげられない母も苦しんでいる。
『優しい方なのね?』
『ええ。』
『貴女を守れる方なのね?』
『ええ。』
『幸せなのね?後悔や不安はない?』
『そうよ、幸せよ。後悔も不安もないわ。お母様、ごめんなさい…私、琢磨さんじゃないと幸せで居られないの。わかって…お母様…』
お父様と会う前に帰りなさい、と、灯子は帰された。