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『うぅ』としか鳴けない
第1章 灯子 第一章 M志望
この春に私は大学を卒業し、たぶん、来年には 親が決めた相手と結婚するのだろう。
階級があるならば、私のおかれている環境は、上流階級というところだろうか。
何一つ不自由は無い…たったひとつを除いては。
精神的自由。
それだけが無い。
顔面神経痛になりそうな位の愛想笑いも慣れた。
お上品に振る舞うことも、生まれた時から染み込んでいる。
あとは、親の決めた、世間的には非の打ち所のない男性を夫にすること、だけ。
でも、何か違う。
高校生になった頃から芽生えた違和感。
旅行もつまらない。行く日と帰る日が決められて、どこで何をしてるかもわかってしまうなんて、家に居るのと何ら変わらない、私にはそう思えた。
「家を出よう。」
そんなふうに思い始めたのが大学に入ってからだった。
さて、何をする?何ができる?生活は?
果して、私にできるものが無い。
何となく、バーチャルの世界、ネット遊びをしていた時にみつけたのがSMだった。
階級があるならば、私のおかれている環境は、上流階級というところだろうか。
何一つ不自由は無い…たったひとつを除いては。
精神的自由。
それだけが無い。
顔面神経痛になりそうな位の愛想笑いも慣れた。
お上品に振る舞うことも、生まれた時から染み込んでいる。
あとは、親の決めた、世間的には非の打ち所のない男性を夫にすること、だけ。
でも、何か違う。
高校生になった頃から芽生えた違和感。
旅行もつまらない。行く日と帰る日が決められて、どこで何をしてるかもわかってしまうなんて、家に居るのと何ら変わらない、私にはそう思えた。
「家を出よう。」
そんなふうに思い始めたのが大学に入ってからだった。
さて、何をする?何ができる?生活は?
果して、私にできるものが無い。
何となく、バーチャルの世界、ネット遊びをしていた時にみつけたのがSMだった。