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第23章 支配する側 フリートーク

『ちょっといいかしら？』

灯子が口をはさんだ。

『信頼って、いいテーマね。亘さんのお話、もう少し聞いてみたいわ。梨華さんが妻になるくらいのことだから、亘さんと梨華さんの絆は強かったのかしら？』


『信頼関係が確立したのは、そんなに前ではないんです。結婚してからかも…』


まあ、とにかく妻を家に送り届け、自分はすぐに帰りました。

嫉妬なのか、裏切りの怒りなのか、気持ちがダメなんです。あんなに大好きな梨華なのに、今度は自分が拒絶するんです。

滅入りましたね…
梨華を愛してる自分と、他の男と寝た梨華を許せない自分の間(はざま)に、吐くほど悩みました。

でも、結局、自分は梨華を許しました。
非はこちらにもある、って分かったんです。

『タイミングですよ！』