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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第3章 《其の弐》
「済まねえ、悪ィことを訊いちまった」
 男は心底から済まなさそうに言う。その沈んだ顔に、かえって美空の方が申し訳ないような気になった。
「良いのよ、おとっつぁんが亡くなったのは、もう四年も前のことだし、おっかさんの顔に至っては、ろくすっぽ憶えちゃいないんだもの」
 明るく言った美空の横顔を、男は少し愕いたように見つめている。
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