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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第18章 第四話【花笑み】 《其の四》
「もう二度と矢代のような犠牲者を出さぬためにも、私は是非、このことだけは上さまにご理解頂きたいのでございます。上さま、矢代が何ゆえ、瀬川市助との恋に走ったか、上さまはその理由がお判りでございましょうや」
「―」
 家俊はゆっくりと眼を見開き、美空を見据えたが、家俊の眼は、その切れそうに鋭いまなざしから逃げていた。
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